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【発達障害】かんしゃくを起こしてしまう子どもの対応について

投稿日:2019年12月9日 更新日:

 

こんにちは、今回は、【発達障害】かんしゃくを起こしてしまう子どもの対応についてというテーマで記事を書いていきます。

 

 

こんな方におすすめ

  • これから教員をしようと考えている方
  • 子育てをしているお父さん・お母さん
  • 発達障害について興味がある先生方

 

発達障害について知りたい方は、以前に簡単に説明した記事を書いていますので、そちらをご参照ください。

【発達障害ASD】ものへのこだわりが強い子どもの対応について

 

 

かんしゃくを起こすとはどんな状態か?

 

かんしゃくというのは、大きな声を出して泣きわめいたり怒り出したりする特性のことです。周りの人にとって些細なことであっても、かんしゃく持ちの子どもにとっては、心が揺さぶられるほど大きなことであり、一度自分の気持ちが爆発してしまうと抑えることができなくなってしまいます。そうなると、近くにあるものを投げたり、壊したり、時には人を攻撃してしまうことすらあります。大人の私たちも、そのような子どもを前にすると、「なぜそんなことで怒っているんだ?」「こんなことで怒っても仕方がないだろう・・・」などと呆れ困ってしまうでしょう。

しかし、一番困っているのは当の本人であり、どうにも気持ちが収まらず、しんどい状態になっているのです。その状態になっていること自体、子どもが自覚していることは少なく、我を忘れてしまっています。関わっているのが大人なら少しは多めに見てあげられますが、これが対子どもとなるとそうはいきません。周りの子どもたちに理解を求めたとしても「あの子はちょっとしたことですぐ怒る」「どこで怒り出すかわからないので、近寄りがたいなぁ」などと距離を置かれてしまうかもしれません。

 

このように友だち関係にも影響を及ぼしてしまうこともしばしばです。それでは、このような子どもには、どのように関わってあげればいいでしょうか。

 

 

かんしゃくを起こしてしまう子どもについて

 

かんしゃくを起こしている子どもをよく観察すると、ちょうど2歳くらいの子どもが自分の思い通りにならずに泣きわめいている姿と重なるところがあります。2歳の子どもは、まだ心が育っておらずに、自分の気持ちをうまくコントロールできません。かんしゃく持ちの子どもにも似たような共通点があり、心が育っていない部分も大いにあります。私たち大人は、それをわかってあげた上で関わることが必要です。かんしゃくを起こすことは、脳の機能的な問題でもあるので、すぐに改善できるものではありません。今まで落ち着いていた心の状態が、ある出来事をきっかけに急に爆発し、抑えられなくなってしまいます。そういう特性だということを知った上で関わってあげることが重要なのです。

 

間違った対応

 

大人がよくしてしまう間違った対応は、泣いたり怒ったりしている子どもを責めてしまうことです。「もう〇歳なのに、泣いて暴れるなんて恥ずかしい、泣くのをやめろ。」「そんな怒ることじゃない、いつも思い通りになると思うな。」などと子どもを叱責してしまうのは正しい対応とは言えません。何より子ども自身が、なぜ自分がかんしゃくを起こしてしまうのかわかっていませんので、そういう状態になってしまったことを責められてもどうしようもないのです。

さらに関わる大人が気を付けたいのは、子どものそのような状態を見るに見かねて感情的に怒ってしまうことです。最初は我慢して関わっていますが、どんな言葉をかけても、子どもが一向に落ち着きを見せず、反抗的な言葉を返してきたりしてくることがあります。ものを投げて壊してしまうこともあります。大人も我慢しなければならないとわかってはいますが、ついその態度、行動に感情的になってしまうのです。「いい加減にしろ。」「いい加減、こっちも腹が立ってきた!」と大人も一緒に怒ってしまい、子どもの気持ちはさらに高ぶってしまいます。

また、「ものや人を攻撃することは絶対に許さない!」と子どもが興奮状態にも関わらず、子どもを厳しく怒ってしまうのもよくありません。子どもが八つ当たりをすることはダメなことですが、子どもの状態を考えると今話すをするタイミングではないはずです。子どもが落ち着いて話が聞ける時にするべき話なのです。

 

 

かんしゃくを起こす子どもの対応策

 

かんしゃくを持つ子どもに関わる大人はどのように関わってあげたらよいでしょうか。具体的な対応策を書いていきたいと思います。

 

心のふり幅を減らす

 

かんしゃくを起こす子どもの特性として、予定外のこと、自分が思った以上のことが起きてしまってパニック状態になっています。予定外のこととは、子どもによって違いますが、たいてい自分の思い通りにならなったことによるものです。「おにごっこでおにになるとは思わなかった」「計算問題で間違えるとは思わなかった」「食べたいおやつが弟に食べられるとは思わなかった」など、大人からしたら本当に些細なことです。それを理解したうえで、事前予告をしておきます。上記のケースで言えば、「おにごっこなのでおにになることがあります。」「計算で間違えはするものですので、気にしないでね。」「自由に食べてもよいおやつもあることを覚えておいて。」などと言っておくのです。こういった一言を言っているか、いないかでも子どもの受け取り方は随分違います。「うまくいかないことがあるかもしれない。」と子ども自身が思っておくことで、実際にうまくいかなかった時のショックを軽減できるのです。つまり心の準備ができ、心のショックのふり幅を減らすことにもつながるのです。ぜひ有効なので忘れずに事前予告を心がけてみましょう。

 

家の中の環境を整える

 

かんしゃく持ちの子どもがいる場合は、部屋の環境に十分気を配っておく必要があります。子どもの近くには、割れやすいもの、壊れやすいもの、あぶないものはできるだけ遠ざけておきます。急にカッとなって、かんしゃくを起こしてしまった時には、近くにあるものを手に取って投げてしまうかもしれません。そんなことを事前に想定しておき、投げたら危ないものはすぐ手の届くところにはおかないようにしておきましょう。こちらの不注意で直し忘れてしまったものを子どもに壊されてしまった場合は、やはり「腹が立っても、ものを投げてはいけない!」と叱らざるを得ないです。ダメなことはダメなのですから。でも、できる限り事前にこちらが安全に気を配っておけば叱らずに済むことなので、できるだけそんな環境にしておいてあげるのがいいです。

 

カッとなったら落ち着くための小さな部屋を用意してあげるのもいいです。その部屋にはできるだけ物を置かないようにします。その部屋の中では、少々泣きわめいても、暴れても大丈夫な環境にしておくのです。もし、そんな部屋が用意できない場合は、囲いなどをしてあげ、何もない空間を作ってあげます。小さなクローゼット、押し入れの中など、子どもが好んで入れそうなスペースがあるかどうか、事前に子どもと一緒に探しておきましょう。このような部屋やスペースがあると子どもは「ここは落ち着くための部屋」と言う風に頭の中にインプットされるはずです。カッとなった時に、1人でそこにいることができるようになると、落ち着けるまでの時間も短くなっていくはずです。

 

感情は出さず静かに見守る

 

子どもがかんしゃくを起こしてしまったその瞬間、関わる大人はどうすればいいでしょうか。まず最初は「大丈夫、大丈夫、心配ないよ。」などと色々と声をかけてなだめようとするかもしれません。それはよいと思いますし、それで落ち着けたらOKです。しかし、声をかけても落ち着くことが難しそうなら後は静かに見守ります。見守るのは安全を確保するための見守りです。その時、絶対にこちらは感情を出さず静かに対応するのがよいです。子どもによっては、わざと大げさに泣いたり、わめいたりして、大人の反応を見ているような時もあります。それに乗らないよう、かんしゃくを起こしたら、静かに感情は出さずに見守ります。しばらく見ていても、落ち着けそうになかったら、落ち着ける場所に一緒に行くように促します。落ち着ける場所に行っても、しばらくはそっとしておき、時折声をかけてあげます。「大丈夫、落ち着いた?」と聞いてあげ、返事が返ってきたらもう大丈夫でしょう。

 

自分の感情を学ばせる

 

かんしゃくを起こしている時の子どもは、自分の感情が抑えられませんし、その時の自分の感情を理解することもできていません。実は以外にも、自分自身の「腹が立つ」「イライラする」という感情に気付けていないことが多いのです。

そんな子には、感情を理解させていくことから始めます。感情には、嬉しい気持ち、悲しい気持ち、腹が立つ気持ちなどがあり、それらの感情になっている自分を意識させるのです。できるだけ子どもの感情が動く時には、その時の感情を言い当ててあげます。「今、とても良い表情をしている、それは嬉しいという感情だよ。」などと教えてあげるのです。

もちろん、腹が立って子どもが爆発した時にも、落ち着いた時に感情の振り返りをさせるのです。「あの時は、どんな気持ちだった?」との問いかけに対して自分の気持ちを言葉にできていたら感情認知ができていると言えますが、これもけっこう難しいものです。「わからない」「覚えていない」という子どもには、どんなことがきっかけで、どんな気持ちになり、どんなことになったのかを結びつけながら考えさせていくと良い学びになります。少しずつ、イライラした時の自分の気持ちを認知できるようになっていきます。

 

怒りの収め方を教える

 

自分の感情を認知できたら、爆発する前に対処する方法を教えていきましょう。子ども自身が「そろそろ僕、やばいな」などと心の中でわかってきます。大人が近くにいれば、子どもの様子を見ながらうまく声をかけ、気持ちを静めてあげるようにします。子どもにとってもそんな時に頼れる大人がいることは心強いものです。関わっている大人は、爆発する前にどうやって自分の気持ちを収めるのかを教えていくのです。それは、落ち着く場所(クローゼットなど)に行く、大人に助けを求める、その場を離れる、落ち着くものを触る、音楽を聴く、布団にもぐるなどなど。子どもによってさまざまな方法がありますので、子ども自身が自分で落ち着ける方法を選択できるようになることが目標です。最初は大人の手助けを得ながらやっていきますが、徐々に自分だけでもできるように練習させていくのがいいと思います。

 

我慢できたら褒める

 

最後は、我慢ができていたところを見つけほめることです。「今日は昨日より1分早く落ち着けたね。」「自分からクローゼットに入ることができたね。」「やめてーーって言葉で相手に伝えることができたね。」などとその子自身が適切な対応をしていたところを見つけ、すかさずほめるのです。ほめるタイミングは、子どもが落ち着いて振り返りをしている時です。ほめることで、子ども自身が自分の状態を意識下することにもつながり、爆発する前後も意識できるようになってくるのです。

 

 

大人焦らずどっしり構える

 

関わる大人は子どもが泣き叫んでいても、ドシンとかまえて、堂々としておくことが重要です。子どもと一緒におどおどしてしまったり、同じように怒ってしまうことがないようにしたいところです。適切な関わりを続けていけば、年とともに特性も気にならなくなったり、子ども自身がうまく自分の特性と関わっていけるようにもなります。焦らず、ゆっくり子どもの成長をみていく姿勢を忘れないようにしたいものです。

今回の記事が、何か参考になることがあれば幸いです。今回はここまで。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

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