今日は、【家族がいると辞めるのはやっぱり怖い?】教員を退職する時の心構えとはというテーマで記事を書いていきます。
こんな方におすすめ
- 教員を辞めようかどうか悩んでいる方
- 家庭があるけれど、教員を辞めて起業がしたいと思っている方
もくじ
教員を辞めるまでに立ちふさがるネガティブ思考
教員のみなさんは今の仕事を辞めようと思ったことはありますか。家庭の事情で辞めざるを得なくなった方、教員は向いてないと思って転職を考えている方、教員を辞めて新しいビジネスを立ち上げたいと思っている方、理由はさまざまだと思います。「起業をする夢を実現したい!」などと漠然と考えていても、本当に辞めるとなるとなかなか踏み出せないものです。さらに妻子を養っていると教員を辞めて新たな人生を考えるのはさらに難しいと考えるでしょう。実際に、教員から起業をする人はまだまだ少数で、退職するという決断ができる人はそう多くありません。
教員という職業は、一度就くと辞めて次の仕事を探そうとする人は少ないようです。離職率は極めて低くく、30代、40代では1%ほどです。。つまり100人に1人しか辞める人がいないということです。教員は収入が安定しているし、教員採用試験に合格したのだから辞めたらもったいないという心理も働いているようですね。教員を辞めるということは、教育公務員という看板のない無職になり果てるということでもあります。
巷では有名な話ですが、教員をしていた人は無能ばかりで全く使えない!というのが一般企業の方の印象のようです。教員は教員以外の職業はできず役に立たないということです。失礼極まりない話ですが、自分もそんな教員なのかもしれないと思うと、辞めるのはさらに勇気がいりますよね。
「いつまで続けたら安定して稼ぐことができるようになるんだ?」
などと不安になったり、
「失敗したら生活はどうなるんだ?」「失敗しても後戻りはできるのか?」
などと、いくらでもネガティブな考えは頭をよぎってきます。年齢がまだ若い方ならどんな決断も早くできるかもしれませんが、ある程度年齢を重ね、家族を養っている状態で教員を辞めるという決断は非常に難しくなります。そして、立ちふさがる大きな壁の1つが妻の説得です。
「妻は理解してくれるのだろうか?」「反対されないだろうか?」
などと考えて、どんどん自信がなくなってくるのが普通ではないでしょうか。
しかし、それでも「教員を辞めて○○をしたいんだ」という強い意志・志があるのなら、それは迷わず決断するべきだと思います。もちろん、ただやみくもに辞めるという決断をするわけではなく、教員を辞めた後のことを考え、準備をし、自分の中でルールを作っておくことで、辞めた後の生活の見通しが持て、妻の理解も得やすくなるでしょう。「起業はリスクを取ること」などと考えられがちですが、「いかにリスクを抑えて起業をするか」ということの方が大事です。まず、ネガティブな感情に負けず、教員を辞めるという難しい決断が心の中で腑に落ちてからになるでしょう。私の経験から言わせていただくと、一番難しかったのはこの決断でした。
これらのことも踏まえて、「教員を退職する時の心構え」についてお話していきます。もし、退職をするかどうかまだ迷っている方はこちらの記事をご覧ください。
教員から起業をする前の心構えとは
どんなビジネスをしたいのか
転職と起業を比べて話をしていきます。
教員を辞めて転職をする場合は、どんな職種に就きたいのかは明確にしておくはずです。教員をしていた経験を生かした教育関係の仕事に就くのか、それとも全く別の職種にするのか、どちらを選ぶのかは大きな違いです。年齢がまだ若い20代の方なら、どちらの選択でも1から積み上げていくことは可能でしょう。しかし、40代まで教員だけをしていた方が職種を変えて1から積み上げていこうと考えることはかなり勇気がいることですから。40代からの転職なら今ある経験や知識が生かせる職種から探してみるのがよいかもしれません。今ないものより、今あるものにスポットを当てて転職を考えてみるのです。もちろん、その仕事が自分がしたいと思うものである必要はありますが。それは明確にして選ぶのがよいと思います。
一方、教員を辞めて起業する場合は、自分が何をしていきたいのか、どんな商品を作りたいのか、どんな生活を送りたいのか、一つ一つゆっくり考えておきましょう。それらが決まっていると、今自分が何をするべきかが明確になり、実際の行動に結びつきやすいです。ビジネスはじっくりノウハウを学ぶことも大事ですが、実際にスタートして経験していくことの方が得られるものは多いです。最初から、何もかも完璧にできてから始めようとは思わずに、やりながら覚えていくということでいいと思います。完璧を求めてしまって、結局前に進めなくなっている方が多いのがその証拠です。
転職はやりたいことを明確してから仕事先を選び動き出しますが、起業は、やりながら自分のしたいことを明確にしていくという点で進め方が異なっていると思います。まずこれらの違いを間違えないようにスタートすることが大切でしょう。
教員をしていた時のプライドは捨てる
これまで教員をしてきて、「年収が○○万円を超えた」とか「人より専門的な知識を学んでいる」とかそんな見栄を張って仕事をしてきた部分があるのなら改めなければなりません。「民間の会社で働いている友人と比べて高い給料をもらっているんだ」「しんどい学年を自分がまとめているんだ」などという優越感に浸り、それが自分の価値だと思ったりしているようではどんな起業もうまくいきません。
すぐにでも、これまでの価値観・プライドは捨て去らなければならないと思います。これまでの過去の自分にしがみついているようでは何をやってもうまく行かないでしょう。教員という仕事は、人から頭を下げられる機会が多く、自分が偉い人だという錯覚さえ持ってしまうことがあります。教員を辞めて起業をするということは一から仕事を始めるわけですので、これまでの変なプライドがあると仕事が成り立ちません。おごらず、謙虚にコツコツと努力できる人を目指すべきであり、その積み重ねができるかどうかで、ビジネスがうまくいくか、うまくいかないかが決まってくるはずです。まずここが第一関門でしょう。
教員を辞めて教育公務員の看板を下ろした時に、そんな今までの価値観がとてつもなくつまらないものだということに気づくはずです。そもそも人と比べることや自分中心で物事を考えていてはよい起業などはできず、幸せにはなれないということです。
ただ、辛さから逃げていないか確認
仕事をしていくということは日々大変なことです。仕事が終わって帰宅後に育児もするとなると、かなり多忙を極めるでしょう。そんな忙しい毎日から逃げたいという思いにもなるはずです。もう一度、教員を辞めることが、「ただ忙しい毎日から逃げたいだけではないか」「仕事と育児の両立が辛いから逃げているだけではないか」ということを自問自答してみることです。もし、これらの理由が自分の中で大きな割合を占めているのなら、教員を辞める必要はないでしょう。時間の融通が利くように時間短縮勤務を検討したり、育児休暇を取るという選択もできるからです。労働者として仕事をしている以上、仕事が忙しいというのは一生付きまとうもので仕方がないことですが、子育ては一時的なものです。子どもが成長すれば少しずつ手を離していけるので、自分の時間も取りやすくなってきます。なので、自分がただ辛い多忙な毎日から逃げているだけではないかを確認する必要はあるでしょう。
期限を設け、結果が出なかったら教員に戻る
教員から起業するということは、始めはフリーランスとして仕事をしていくことになるはずなので、何年間フリーランスを続けていくのかという期限は決めておかなければならないでしょう。
「期限なんて決めずに成功するまでやってやるぞ!」という気持ちも大事ですが、ただやみくもに頑張るだけでは成果は出ないでしょうし、ずっと無期限でやっていくと必ずダラダラと過ごしてしまうことになります。継続をしていくことが成功へのプロセスであることは間違いないですが、正しい方法で継続できていないと成功はできません。結果が出ずに、心身ともに疲れ果ててしまうこともあり得ます。人間意志の弱い生き物ですので、どんどん楽な方に流れてしまう・・・これは目に見えているでしょう。
だからこそ、決めった期間で挑戦することが大切であり、仮にその期間で結果が出なかったら潔く起業をすることをあきらめ、教員に戻ることを決めるのです。まぁ戻る場所があるかどうかの問題もありますが、おそらく常勤講師には戻ることができるのではないでしょうか。全国のどこでやってもよいというくらいの気持ちで常勤講師を探せば、きっと採用してくれるところがあるはずです。
まぁ戻ること前提で考えていてもしかたがないですが、結果が出なかった場合は、こうなるのは当たり前!その気概がないと起業をやれるほど甘い世界ではないです。まさに、1日1日が勝負です。ちなみに私の場合は期限は3年と考えています。3年が経っても生活ができないくらい厳しい状況なら諦めて教員に戻ります。
再び教員に戻っても以前と同じ生活には戻れない
仮に起業で結果が出なかった場合は、教員に戻っても起業前の生活に戻ることはできないという覚悟は持っておくべきしょう。うまくいかなかったら、また教員に戻って働けばいいのですが、教員を辞めた時期より好条件、もしくは同等で働けることは絶対ないでしょう。これも当然です。
仮に教諭に戻ることを考えた場合も、教員採用試験を再度受けなければならないです。もちろん、常勤講師としてずっと働いていくという方法もありますが、収入面、福利厚生の面で正規採用された教諭に比べて劣ります。仮に採用試験を受け直して、合格して採用されても、給料は当時もらっていた額ほどもらうことはできません。また一からのスタートになります。辞めた時に退職金を受け取っているわけなので、給与の等級は以前の段階からのスタートなどあり得ないでしょう。年間で150万から200万くらいは給料が下がると考えておきましょう。教員に限らず、日本の雇用システムは転職すればするほど、労働条件は悪くなります。
起業はやり切ろうと決めた期間は根気強く続ける
もちろん、やると決めたらうまくいかなくてまた教員に戻るなんてことを考える必要はありません。起業をして稼ぐと決めたら、すぐに結果が出なくてもやり切ろうと決めた期間は、根気強く続けていくのです。うまくいかない人のほとんどがこれをできないと言われています。そりゃあ、全然収益が上がってこなければ不安になるものです。日々努力し、試行錯誤していることは大前提で、それでもすぐに収益なんて出ないのです。それくらい厳しい世界です。
まだ教員を辞めておらず、将来に起業しようと思っているのなら、今からでも準備はしていくべきでしょう。ビジネスのノウハウをコツコツと学んでおくだけでも辞めた時のスタート地点は違います。教員をしながらの勉強はかなりしんどいですが、しんどい中で頑張り切る力がないと、起業してもしんどくなったら諦めてしまうことになるでしょう。
どれだけ頑張っても結果が出ないかもしれない。それでも頑張ってやり続けるという覚悟と心構えは必要でしょう。前だけ見て走り続けることができるのか・・・それが大きな分かれ道になりそうです。
妻とバトルになっても自分の意思を貫く
妻とバトルになっても 自分の意思を貫くという心構えは大切です。とはいえ、教員を辞めて起業する意志を妻に伝えることは簡単ではありません。正直びびってしまうものです。それは絶対に反対されるのは目に見えているからです。しかし、話し合いを持たなければ始まりません。賛否両論があると思いますが、あえて言わせていただくと、
妻になんと言われようが起業の意思を貫き通すこと!
これに尽きると思います。きっと妻から、「子どもたちの生活はどうなるの?」「私たちのことより、自分のことを優先するの?」こんな言葉を投げかけられるでしょう。もちろん、家族の生活が大事なのはわかっています。絶対に守っていかなければならないものです。家族のことを考えたら、自分のしたいことも我慢して当然ではないかという方もいるでしょう。家族の幸せを第一に考えるべきで、リスクのあることに家族を巻き込むのは自分勝手だという意見も出てきそうである。
でも・・・でもですよ。自分のしたいこともできず、自分が幸せと感じないで、家族を幸せにすることができるだろうか。最後は自分の人生は自分で決めるべきと思うのです。極貧になろうとも家族は守っていくつもりだから、理解してもらうまで話をする覚悟を持つ。その覚悟で突き進むのです。その後、妻とどんなバトルになろうとも・・・
心構えができたら妻に報告しよう
教員を辞めて、起業する意思を妻に伝える覚悟ができたら伝えましょう。
参考までに私が以前妻と話し合った内容をお伝えしていきます。
話し合いのポイントは期限と生活費
話し合いの争点は2つ!
1つ目はいつまで 続けるのか?ここは3年間で結果が出なかったら、働くことを約束します。ここは妻に了承してもらえて、クリアできそうな気がしています。家に入れる生活費はいくらなのか?みなさんが仕事を辞めようと考えた時に、辞めてから全てを考えようと思っている方はほとんどいないでしょう。もちろん私も、退職するまで何も考えずに起業をしようと思っていたわけではありません!それなりの計画、戦略を考えていたのも事実です。
でも、一番の心配事・・・家族を養っていけるかということでした。退職する前に考えておくべきことは生活費です。一体これからいくら生活費を入れたらよいのか?おそらく、みなさんも同じような悩みを持っていることでしょう。しかし、これから無収入になる私には、これまでと同じ金額の生活費を入れられるはずがありませんでした。ここの金額の折り合いが私と妻でつくかということが重要なポイントです。話す前から色々言っていても、始まらないので腹をくくって話をしました。果たして どうなるのか?以下、話し合いの実況中継をお送りします。スタート
妻との話し合いの実況中継
私「今の仕事辞めて、違う仕事をしようと思っているんやけど・・・」
妻「ええーっ、生活できるの?」
私「なんとかする、アルバイトもするつもりやから。」
妻「それで生活できるの?」
私「厳しくはなるけど期限は3年。3年で結果が出なかったら諦めてまたサラリーマンで働く。」
妻「今の仕事、好きじゃなかったの?」
私「好きやけど、他にもしたいことがあるからやってみたい。」
妻「なんの仕事をするつもり?」
私「インターネットのビジネス。昔からやってみたかった。」
「軌道に乗るまでの最初の1年は、生活費月10万でなんとかならない?」
妻「・・・無理やろ!」
私「退職金は全部渡す。300万くらいあるはず。」
妻「当たり前!子どもの将来のお金はどうするの?」
私「収入を得られるようになったら貯められる。」
妻「・・・」頭を抱える。
初回は何も決まらず平行線・・・とりあえず、こんな感じで1回目の話は終わりました。必要な経費は生活費だけではありません。子どもの養育費などはこれからさらに費用がかさんでくるので、コツコツと貯めてあげておかなければならないことは言うまでもありません。
それらのことを踏まえて、
私の希望
生活費の支払い
初年度 月 軌道に乗るまで生活費を下げてもらいたい。
2年目 月 稼げていたら初年度より多くの生活費を支払う。
3年目 月 生活費をたっぷりと支払う。
妻の希望
3年とはいえ、生活費は落とせない。現在の生活費の水準は譲れない。
子どもの将来の貯金の必要性を主張。
まぁ当然ですよね・・・これは想定通りの結果です。初回ですぐにOKが出るなんて思ってもいません。一応こちらの熱意は見せたので、それを妻がどう感じているのかということです。前向きになってくれていたらいいですか・・・
妻との話し合いの実況中継 2回目
そして、第2回目の話し合いをすることになりました。
妻「保険と年金は考えている?毎月結構かかるよ!」
私「もちろん、ちゃんと支払っていくつもり」
「年金は毎月払うけど、保険は正社員レベルの水準は難しい」
妻「もし、働けなくなった時に、困らないようにはしててほしい」
私「最初の3年間は、どうしても保険の水準は下げざるを得ないから、その後は、きっちり現在の水準まで入るつもり」
妻「3年後、今と同じ待遇で働けなくなるよ、それはわかってる?」
私「もちろん、給料も福利厚生も今の水準より落ちることはわかっている」
妻「今よりも生活費が必要になってたら入れてもらうけどいい?」
私「もちろん、自分の小遣いがなくなる覚悟もある。今からもう起業の準備をしてるから、もう少し
見ていてほしい。」
私「今から退職まで1年あるから、半年後再度詳しく詰めよう。気が変わって独立諦めているかもしれないし。」
妻「そうね、気が変わっていることを祈っているわ」
まぁこんな感じで2回目の話し合いは終わりました。絶対に仕事を辞められたら困るというわけではないそうなので、期限を3年と決めて伝えておいたのは良かったと思いました。生活費の条件面ではこんな感じで落ち着きそうです。
生活費の支払い
初年度と2年目
退職金+アルバイト費10万→底をつくはず。
3年目 稼いだ額に応じて家に入れていく。
4年目 稼げていなかったら教員に復帰
まさに、神対応!1、2年目を退職金+10万円でまかなってくれるということになり、なんとかなりそう。なんとしても、収入を得て生活費の足しにしていきたいです。
妻との話し合いを続けた結果
その後も何度かの話し合いの場を持ちました。少しずつですが、妻の発言の内容も変わり出し
妻「もう何度言っても気もちは変わらないでしょ?それなら、やりたいことをとことん頑張ってみれば。」なんと教員を辞めて起業をする許可が下りたのです。
ついにやりました。肩の荷が下りたと同時に猛烈なプレッシャーも押し寄せてきました。
私「なんとしても、結果を出すぞ。」
やはり思いは伝わるものです。なんとしても家族の期待に応えて見せたいと思います。
妻よ、ありがとう。頑張ります。
もし、妻に話そうかどうか悩んでいる方がいらっしゃるなら、勇気を持って話をしてみてください。きっと何かが変わります。次の仕事で絶対成功させようという強い気持ちがあるなら迷うことはないと思います。その気持ちを大切な人に伝えてください。
きっと応援してくれるはずです。よければこちらの記事もご覧ください。
【祝100記事達成】続かないと言われるブログを1年継続して得たこと
今回はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。