こんにちは、今回は【職歴なしから教員④】採用面接の質問で自分の過去は正直に話すべき?というテーマで書いていきます。
こんな方におすすめ
- 転職を繰り返していて、教員を目指そうと思っている方
- 無職の期間が長く、採用面接に不安がある方
- これまでに職歴はないが、教員になることにかけてみたい方
職歴なしから教員になるシリーズ第4回です。ついに面接までたどり着きました。ここから、どうやって採用の切符を勝ち取ればいいのか。詳しく解説していきます。
これまでの記事をまだ読んでいない方はこちらからどうぞ。
【職歴なしから教員を目指す③】ボランティアこそ講師採用への最短ルート
採用面接の心得
ついに採用の連絡が入り、常勤講師、非常勤講師の面接を受けることになった。
そんな設定で話を進めていきます。
正規の教員であれ、常勤の講師であれ、採用してもらうためには教育委員会の方の面接を受けることが必須となります。
やっとここまで来たとはいえ、
「本当に採用をしてもらえるのか?」
「面接官の質問にどんな風に答えたらいいのか?」
「難しいことを聞かれないだろうか?」
などなど、色々と考えてしまうものです。
特に、面接が初めての方にとっては、非常に不安な気持ちになり、緊張もするでしょう。
しかし、ここを乗り越えなければ教員の道は開かれません。
あまり気を張りすぎないようにして、今、自分ができることを精一杯したらいいのです。
まずは、落ち着いて受け答えをすることだけを意識して臨みましょう。
事前に準備しておくべき受け答えの内容については後述します。
面接への出発前は、服装のチェックも忘れずに。
鏡の前に立ち、身だしなみを整え、清潔感のある服装で準備をしましょう。
良ければこちらの記事も参考にしてください。
自分の過去を正直に話すべきか?
職歴がない方にとって、一番辛い質問は、
「なぜ、これまで仕事をしてこなかったのか?」
「仕事をしていない間、何をしていたのか?」
というもの。
嫌な質問だとは思いますが、面接官は間違いなく聞いてきます。ということは、ここをどう切り返すかで合否は変わってくるという意味でもあります。
例えば、あなたが
「長い間、ひきこもっていました」
「無職が長かったもので、仕事が見つからなかったんです」
「アルバイトだけはしていましたがフリーターでした」
と正直に話をしたとします。
果たして、これで採用されるか?
ほぼ100%不採用にされてしまうでしょう。
中には、
「そんな大変な思いをしてきているなら、チャンスをあげよう」
という男気のある面接官もいないとは限りません。
しかし、そんな面接官を期待するのは現実的ではないです。(そんな面接官がいたという話は聞いたことがありますが)
まず、面接では、ありのままを正直に伝える必要は全くありません。
「いやいや、事実がそうなのだから、それ以外答えようがないじゃないか。」
と言われそうですが、ここは言いようです。
面接は、あくまでも自己PRする場であり、自分をよく見せるよう背伸びをするものですので、
自分を悪く言って終わってしまうのは損です。
なので、このような質問に対しては、自分に無職期間であっても、
面接官に好印象を与えるような伝え方に置き換えなければいけません。
例えば、
「どうしても諦められない夢がありました。」
「〇〇に興味があったので、ずっと勉強をしてきました。」
などなど。
その期間に少しでも、自分の中で頑張った出来事を思い出し、それをオーバーに伝えます。
人にじっくり話ができるくらい興味のあること、好きなこと、得意なことなどで、今も継続していることがあればなお良しです。
もし、そんなものが1つもないというのなら、今から作ってください。
これから教師を長い期間やっていくわけです。仕事を始める準備運動として、何か一つでも自信を持って人に話せるものを見つけてください。
何かを積み重ねている、継続して頑張っているというのは、どんな仕事にも通じるところであり、それを伝えることで
面接官も
「この人なら教師も一生懸命やってくれそうだな」
「辛いことがあっても乗り越えてくれそうだな」
と思うはずです。
まずは、無職期間を前向きな言葉で伝えるということです。
なぜ、教師を目指そうと思ったのか?
ベタですが、これはビシっと受け答えが出来るように準備しておきましょう。
本音は、生活のため、給料のため
無職から抜け出して人生を変えたいため
そんな理由なのだと思います。ほとんどの教師ももちろん、このような理由でしょう。
しかし、面接となると、このような理由では厳しいのです。
面接官も、仕事の目的はお金だということはわかり切っていることです。
その上で、教師としてどんな思いを持ってやろうと思っているのかを知りたいのです。
だからこそ、なぜ、あなたの選んだ仕事が教師なのかという点を伝えなければいけません。
ここもちょっとしたエピソードを考えておくといいでしょう。
過去の自分を思い返してみて、何かグッと相手の感情を揺さぶるような出来事を話すのです。
こういった話を面接官にする際は、こんな子どもを育てたい、こんな子どもの悩みを聞いてあげたい、など具体的な場面を想像できる言葉で伝えるのがいいです。
私がこれまでに出会った同僚の中でこんな方がいました。
Aさんは学生時代、不登校になった経験がありました。
その当時、不登校で悩んでいたAさんを学校の先生が励まし、勇気づけてくれたことで、徐々に学校に行けるようになったそうです。
そして、その時、Aさんは、
「自分もそんな教師になって、不登校や悩みを抱えている子どもたちの力になりたい」
そう思って、教師を志すようになったそうです。
何かグッとくるエピソードだと思いませんか。
漠然とした最もらしい動機を伝えるより、こういうエピソードの方が、よほどインパクトがあり、強い意志が感じられます。
もし、良い動機が見つからない場合は、過去に出会った先生、これまでに関わった子どもなどを思い出し、どんなことをされて嬉しかったのか、勇気づけられたのか、そんなことを思い返してみてください。
まぁ今回はAさんのケースは、自分が不登校だったということを話すことになるので、動機よりも不登校だったという事実をマイナスに捉えてくる面接官もいないとも限りません。
(不登校になっていたということは、教師になっても不登校になるんじゃないか・・・)と。
まぁそんなことを考え出すと、何も話せなくなるので、過去の出来事から今の自分はどんな思いで教師をやっていこうと思っているか、自分の言葉で伝えることができたら大丈夫です。
これまでに本気で何かに取り組んだことはありますか?
これまで仕事をしてこなかった人に限らず、誰にでも難しいと感じる質問なのかもしれません。
これまで生きてきた中で、本気で頑張ってきたことです。
しかし、これも考えようです。
先ほどの質問とも重なるところはあるので、別の答えをもう一つくらい用意しておくといいでしょうね。
あなたがまだ20代であるなら、学生時代のエピソードを話すのが良いかと思います。
クラブのこと、打ち込んだ勉強のこと、貴重な経験談など。
しかし、30代で学生時代のことを話すのはちょっとマズイと思います。
なぜなら、
「あれ?20代は何をしていたの?」
ってことになるからです。
仕事をしてきている人なら、仕事のことを伝えるのがベストだと思いますが、
仕事をしてきていない人は、ここは慎重に考えたいところです。
20代にどんなことをして過ごしてきただろうか
家でずっと過ごしてきた中でも、何か本気で取り組んだことはないだろうか
例えば、20代は家にこもってゲームに夢中になっていたとしましょう。
おそらく、ゲームの中の何かしらのコミュニティーに参加しており、そこで大きな役割を担っていたはずです。
そこで、自分がどんな立場でどんな行動をしてきたか
そして、その行動をするにあたって、どういう判断で、どういう決意でやってきたのか言えたらなおいいです。
そして、どんな結果が生まれたのか。
こういうことは結構は聞かれます。
うまく表現を変えて、最もらしく伝えることはできるでしょう。
今の時代は、ゲームだけを懸命にしてきたとしても、決してダメな人とは限りません。
何かあなたの中で成長している部分はあり、これまでに生み出してきたものがあるはずです。
それをうまく言葉にできたなら、きっとあなたの強みになるでしょう。
しっかり自己と向き合い、どんなことを頑張ってきたのか、言葉で伝えてください。
不採用になってしまう原因を職歴のせいにしない
私はこれまで仕事をしたくても、採用されずに苦労された方々の話をたくさん聞いてきました。
そんな方の中に時々
「不採用になるのは、職歴が悪すぎる(無職期間が長すぎる)ことが原因に違いない」
と考えてしまう方がいます。
確かに、その原因も大いにあるでしょう。これは仕方のないことです。
すると、そんな方は
「ちょっとくらい職歴をサバ読みしても、バレないんじゃないか?」
と考え、職務経歴書を変えたいと思ってしまうのです。
そりゃあ、無職期間が少ない方が、有利と考えるのは当然であり、面接官としても、しっかり働いてきた人を採りたいと思うのは当然の話です。
しかし、職歴のサバ読みは禁じ手です。
職歴をサバ読みして職歴がない空白期間をごまかすことは絶対にしないでいただきたいです。
確かに、そうしたい気持ちもわからなくはないですが、嘘をついてごまかすのは、おすすめできません。
仮に、これまで違う仕事に就いていたと職務経歴書に書き、面接官をだまし通せたとしても、いつかどこかで墓穴を掘る可能性があります。
職歴詐称がバレてしまうと、せっかく積み上げた信頼も一瞬で失ってしまいます。
これはあまりにもリスキーです。
「いやいや、さっきは、自分の過去は正直に話さなくてもいいと言っておきながら、ここでは嘘をつくなとはどういうことだ」
と突っ込みが入るかもしれませんが、ここは根本的に大きな違いがあります。
仕事をしていない期間の過ごし方について答えることは、自分の主観で答えることができますが、職歴は仕事をしていたか、していなかったか、白黒はっきりするものです。
だから、そんなところでは嘘はいけないです。
そもそも、職歴がないから採用されないという考えで面接に臨んでいるなら、考えを改めるべきです。
出発点は、これまで仕事をしていなかったけれど、過去を引きずらず、明るい未来のために頑張っていこうと決めて、教師を目指したのですよね?
そのために教員免許も取ったのですよね?
職歴がない方にとって、採用が一番の難関であるというのはこれまでお伝えしてきた通りですし、それが難しいから、職歴を詐称するのは筋違いです。
そのマインドでは一生採用されません。
しっかり面接内容と面接までに自分がしてきたことを振り返り、改善していくために、努力し続ける事こそ正しいことです。
そこは間違ってはいけないと私は思います。
不採用でも、何度でも立ち上がればいいじゃないですか。
そんな人の方が魅力的ですし、いつか必ずチャンスは舞い降りてきます。
こんな私でよければいくらでも応援させていただきます。
教師の採用に向けて、自分に正直に頑張りましょう。
今回はここまで。
最後までご覧いただきありがとうございました。
これまでの記事をまだ読んでいない方はこちらからどうぞ。